「本」と「まち」の、ものがたり
しずけさとユーモアを
特集「問い」#0 まえがき

センジュ出版の代表・吉満明子は、いろいろなタイミングで『うちの本には「答え」が書いていない。どれも「問い」を立てる本ではあるけれど』と言っています。
「問い」に対しての「答え」は、“正解”じゃなくていいのだとも。
そんなセンジュ出版より、こちらの特集で数カ月にわたり、さまざまな「問い」と「答え」に触れていきます。


#1 私にとっての、問いと答え

今回の特集を担当するのは、平凡な30代女子、センジュ出版のアベハルナです。

今回は、この特集のまえがきとして、平凡な私が考える「問い」と「答え」についてお話ししていきます。


問いを立てる本

多くの人が幼少期から問いと答えをセットで考えてきたのではないでしょうか。問題が出され、その正解を探し、答える。そんなルーティーンワークを繰り返してきて、そこに疑問を持たない方も少なくないですよね。

しかし吉満は、センジュ出版の作る本に「答えは書いていない」と断言しました。さらに「問いを立てる」本ではあると。入社後、私は彼女が作る本をほそぼそと読み進めながら、問いを立てる行為と同時に、反射的に答えを探していました。でも、答えは書いていないのですから困ります。

時は秋から冬になってコタツを出して、いつもよりぼんやりコーヒーを飲む時間が増えたとき、私はずっと“周りが何を正しいとしているのか”を探しているだけなのではと思いはじめました。


思考が動かない

じゃあ、私の考える「答え」は? いや、私の「思考」は?

いつの間にか、ずっとずっと長い間“そう”してきたせいで、私は自分の「答え」を探すことすら難しくなっていたような気がします。

不思議なことにさまざまな「問い」は日常的に目の前に現れます。私ならどうするか、どうしたいか、そんな答えを考える中で、無意識に“誰かの考える正解”を探していたのだと思いました。


この町には、いろんな答えがあった

いつからか疑問符が浮かび、自分なりの答えを求めはじめた私にとっての小さなヒントが、センジュ出版のある町、千住にはありました。

千住には、他のまちと同様に、いろいろな人がいて、いろいろなお店があります。センジュ出版も、お店といえばお店かもしれませんので、その一つ。代表・吉満明子は、事務所併設のブックカフェでコーヒーを入れている1日もありますから。

とはいえ、そのいろいろな人、いろいろなお店の方々は、何かの「問い」を自分の手で見出し、何らかの「答え」を出されている方が多いように思います。

例えば、よく行く印刷屋さんは「印刷屋なら閉鎖的でいいのだろうか」という問いを立て、「印刷でまちがつながる」という答えを出し、開かれた印刷屋さんへとリニューアルしました。


今後の「問い」特集の記事は、「問い」と「答え」を楽しんでいるさまざまな方々のお話をお届けできたらと思います。

この記事をお読みのすべての方が、以前の私のように“ほかの人が考える正解”を「答え」だと思い込んでいるわけではないでしょう。

でも、もしよろしければ、一緒にこの町の「問い」と「答え」を覗き見(読み物なので覗き読みですかね)してみませんか?

その中で、少しでもセンジュ出版の本、そしてこの町の魅力をお伝えできたなら、筆者としてとても嬉しく思います。

この記事を書いた人

アベハルナ
センジュ出版スタッフ、「しずけさとユーモアを」副編集長。
生ビールとフジロックが好きな30代女子。出版社歴が10年を超えているため大きな声では言えないが活字が苦手。WEBデザインが趣味。

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